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取引において代金決済方法を確認する(伝える)

先方の要望や取引条件を考慮し見積書を作成するでもお伝えしましたが、見積書において代金の決済方法についても相手企業と打ち合わせをし、確認する必要があります。

国内企業との取引でも、最初は「現金取引」が一般的で、保証金を入れてもらってからとか、ある程度の期間現金取引で問題が無い場合に「月末締めの翌月払い」などと移行していくのが通常です。

海外企業との取引の場合は代金回収も大きなファクターのひとつです。

一般的に「L/C Letter of Credit 信用状」での取引ですが、他にも色々な取引方法があります。

1. 輸出代金前払い

先に代金決済を依頼する方法で、代金を受け取ってから輸出する方法です。
輸出者にとっては大変有利ですが、逆に輸入者の立場に立ってみますと、お金は払ったけれど本当に商品を発送してくれるのかどうか、ず~と心配でしょう。 何の保証もなく代金を先に要求するのは慣習として一般的ではありません。

2. 輸出代金後払い

これは輸入者が商品を受け取った後で代金を輸出者へ支払う方法です。
輸入者にとって大変有利な取引方法ですが、輸出する方にしてみますと商品は送ったけれども代金の回収の保証もないのに商品を出荷する支払い方法ですので心配になります。

3.信用状 L/Cのついていない荷為替手形による決済方法

「D/P決済」 (Documents Against Payment)

D/P手形と呼ばれる荷為替手形を使う方法で、「支払い渡し条件」の荷為替手形を使って決済する方法です。
これは輸入者が輸入地の銀行から船荷証券を入手する際に、「為替手形を決済して手形代金を支払ったら船荷証券などの輸入用の書類を輸入者に渡す」という条件になりますので、輸出者にしてみますと代金を払わない限りは商品が輸入者に渡らないとう取引になります。

「D/A決済」 (Documents Against Acceptance)

D/A手形と呼ばれる荷為替手形を使う方法で、「引き受け渡し条件」の荷為替手形を使って決済する方法です。
これは輸入者が輸入地の銀行から船荷証券を入手する際に「為替手形を決済して為替代金を支払わなくても、後日、手形の期限の日に決済することを約束して引き受ければ船荷証券を含む書類を輸入地の銀行が輸入車に引き渡す」という条件での取引になります。
輸入者にしてみますと、すぐに代金は支払わなくても商品が手に入るのでD/P決済よりD/A決済の方が有利になります。

いずれの方法でも輸出者にしてみますと代金は後からの支払いになりますのでどちらの方法でも有利ではありません。

やっぱり信用状による決済方法?でも手数料が高い!
これは荷為替手形を信用状という銀行の支払い保証書によって信用状を開設した輸入地の銀行が代金の決済を保証する決済方法です。
基本的には輸入する銀行へ輸入者が保証する分の金額を担保として入金しておかなくてはなりません。

輸入者が商品を港で受け取る際に必要な船荷証券やその他の書類を、その銀行から代金決済と同じく受け取る方法ですので安心です。
輸入者が代金を支払えなくても銀行が保証してくれますので安心して輸出ができます。
その分手数料が高いのは仕方がないとも言えます。

また輸出商品が違った場合などや輸出日に変更があった場合には信用状の再発行になり、費用が発生しますので相手側負担なのか輸出側の負担なのかを事前に取り決めておくのがベストです。

他の支払い条件

初回の取引ではあまりあり得ないのですが、注文時に半額輸入業者が前払いを行い、商品を船に載せた段階か先方の港に着いた段階で残額の半分を支払う方法があります。
これはお互いに信頼関係の取引になった段階でL/Cなどの手数料を省きたい場合などに利用されますが、後々になってリスクになりやすい方法です。

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